ハカランダの裏割れについて2016.08.07

ハカランダ裏割れ修理

 

ハカランダという木材は昔からギターの裏横材として重宝されてきたローズウッドの一種です。ブラジル原産の木材でその昔は普通に手に入る材でしたが、現在では取引が規制されていて容易には手に入れることができません。そのため価格も目が飛び出るほど高騰してしまっていますが、ハカランダでしか出せない音がやはりあるので、使えるなら使いたいところです。

 

ハカランダは他のローズウッドと比べて堅く粘りがない木材なので、音の跳ね返りが素晴らしい反面、割れやすいというところがこの材の唯一の欠点。よく裏割れを起こす厄介な木材です。完全に割れて開いてしまうというより、割れかかって筋ができてしまうといった感じになります。でも割れない材は全く割れないですが。

 

割れが入ったところはその割れを止めるために埋め木等をして、さらにその部分をエポキシ等の堅い接着材で固めます。でも部分的に直したところは時間が経つと塗装が引けて直したことが分かってしまうので、今回は試しにウクレレの裏板全面にエポキシを塗ってみました。小さいウクレレだからこそできる技ですが完全硬化した後、中塗り塗装をした状態です。

 

さて、これで綺麗に直るかどうか。このように色々手間がかかる面倒な材料ですが、音が素晴らしいのでやはり外せない材ですね。手に入ればですが。


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