ウクレレピックアップの音量バランス調整2016.05.12

ウクレレ用ピックアップ取り付け

 

後付けされたピックアップの音量バランスがおかしいのでということで送られてきたコアコンサートウクレレ。実際に音を出してみると3弦が明らかに音が大きくバランスがおかしいので直します。私も以前からこの症状に悩まされてきましたが、他の製作家は実際どうしているんだろう?と思いつつ、私が編み出したやや反則気味(?)なやり方でいつも調整しています。

 

原因はおそらくこうです。ウクレレのブリッジサドルは背が低く薄いので弦の押さえつけるテンションで湾曲してしまうんだと。ウクレレという楽器は2,3弦が太く、1,4弦が細いので2,3弦の強いテンションでサドルが湾曲して、結果アンダーバーを押さえる力もそこだけ強くなるんだと推測しています。

 

カーブしたウクレレサドル

 

なのでこの症状を改善するためにどうすればいいか?と考えブリッジサドル下を少しカーブさせて削るという反則技を使うことにしました。このカーブ具合は結構微妙でカーブが弱いとあまり音量バランスが改善されず、カーブがきついと逆に1,4弦の音が大きくなってしまいます。なので面倒でも何度か削り直したりして丁度いい具合になるように調整しなくてはいけません。

 

ギターではサドルの下面や溝は完全にフラットにするよう注意書きされていますし、ウクレレ用ピックアップでもそう書いてありますが実際にそれでうまくいかない以上、他に対処方法を考えなくてはいけません。後はブリッジそのものの背を高くして湾曲しづらくするか、各弦分離独立タイプのサドルにするか、なかなか難しいものがありますがそのうち試してみます。


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