ウクレレの横板を曲げるとは2015.12.06
ウクレレの横板が描くカーブは板を曲げて作られます。それはウクレレでもギターでも変わりません。ウクレレなら1,5mm~2mm程度、ギターでしたら2mm~2,5mmくらいの板を水やお湯にしばらく浸けて柔らかくしてから熱を加えて曲げていきます。
通常柾目材の板の方が綺麗に曲がります。板目材でも曲がりますが歪んでしまうことが良くあり注意が必要。また目が流れている材料だと折れやすかったりもします。ローズウッド等は粘りのある材で曲げやすいです。ハワイアンコアもそれなりに曲げやすいですが杢がある材料だと歪んでしまうことも。エボニーやハカランダ等の堅く粘りのない木は慎重に曲げないと簡単に折れてしまします。
曲げ方は製作家によって色々ですが、基本は鉄パイプ等を熱して、1枚1枚手で曲げます。ウクレレを少数作る場合はこれでも構いませんが、手加減で曲げるので1台1台曲がり具合に微妙な違いが出てしまいます。均一に曲がっていてくれた方が胴組みが断然にしやすいので、その場合には胴曲げ機を使うことになります。
ウクレレ工房 F’s uke では自作の胴曲げ機を使っています。胴曲げ機はアルミ板を削って重ねて作るので難儀しますが、一度作ってしまえば、あとはウクレレの横板を10台20台と手早く曲げられるので、かなり重宝しています。アメリカではもう少し大がかりな胴曲げ機を色々な製作家が自作しているようですが、私はあまり好みません。曲げる工程がちょっと大がかりのような気がしています。が私の胴曲げ機もちょっと作るのが大変なので、もう少し簡単に作れないか、今思案中です。