フレットのバリ取りと面取り2016.01.07

フレットバリと面取り

 

フレットは指板に溝を切ってそこへ打ち込んだ後にフレット処理をする必要があります。フレット端は指板の際ギリギリでなおかつ斜めに面取りされます。面取りの加減は製作家の考え次第ですが、ウクレレ工房 F’s uke のウクレレはなるべく大きめに、指板そのものも1mm程度削れるくらいに面取りしています。フレットの角も丸くズルズルに、三角ヤスリも使って指が当たっても痛くないよう面取りされます。

 

 

当然ながらフレットは金属で指板は木材です。フレットは収縮をほとんどしない代わりに、指板は木材ですので湿度変化で伸び縮みします。木は何十年たっても呼吸をしているので収縮は仕方ないのですが、あまりに縮みすぎるとフレットの端が飛び出てきます。これは指が当たって痛いのでヤスリ等を使って飛び出したフレットバリを削ってやる必要があります。

 

黒檀という木は乾燥がとても遅い木材なので、あまりに乾燥不十分だと収縮が激しくフレットバリの原因になります。なので十分にシーズニングさせた黒檀を指板に加工してから、さらに貼るときにストーブで炙る等してなるべく縮めてやります。その状態でフレットを打つことで将来フレットバリが出ることを少しでも防いでいます。

 

また指が当たるフレットの端は三角ヤスリを使って面取り処理をします。とても気にされる方は指板に三角ヤスリの傷が深く入るほど面取りをしていますが、私の場合は製品を作っているのでさすがにそこまではできません。指板に傷が入らない程度に面取りを行います。


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