ウクレレ裏板の役割2016.01.22

ウクレレのバスバー

 

昔はとにかく音を作り出す表板が楽器には重要だと考える向きがありました。表板の厚みやブレースのパターンで音はほとんど決まってしまうと。まあそれはそうなのかもしれませんが、でも裏板も同じように音に影響を与えているのも事実。裏板はポンプの役割です。表板で作られた音をサウンドホールから押し出す役割が裏板にはあります。

 

ウクレレを弾くと裏板がとても振動しているのが分かります。表板の振動が裏板にも伝わっているということです。そして効率よく音をはね返すために通常裏板にはラウンドが付けられています。カーブしたバスバーを裏板に接着することで裏板に丸みを持たせます。

 

このラウンド具合も当然音には影響していますが、あまりキツイカーブだと後々バスバーの接着が外れてしまうリスクも。経年変化でバスバーが外れてしまう修理がたまにありますが、直すのも厄介ですしそうならない為にもバスバーはしっかりと接着する必要があります。修行時代を含め以前は板バネで押さえていましたが、よりしっかりと接着するために今ではクランプできちんと圧着しています。

 

ウクレレバスバー接着

 

最近、気持ち裏板のラウンド加減をきつくしてみました。問屋さんの発案ですが、音が前よりさらに良くなったみたいです。そういうことからも裏板が音に影響を与えていることが分かります。


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