カマカ・表板交換修理2017.11.27
カマカの表板交換修理です。上からかなりの衝撃で踏みつけられたようで、ここまで来るとさすがに交換しかありません。音が気に入っているという事で最初このまま修理できないかという打診でしたが、これはちょっと無理でした。裏板開けて補強板いくつも貼り付ければ、やってやれない事はないかもしれませんが、音は当然変わってしまうだろうし修理代金もかえって高額になりそう、なので今回は表板交換になりました。
素杢のハワイアンコアなのであまり選択肢のない中、使用材は一応選んでいただきました。ブリッジはこのまま外して再利用するとして、表板の厚みやブレーシングの有無等の内部構造は忠実に再現しますが、それで元の音が再現できるかは分かりません。楽器は弾き込めば弾き込むほど鳴ってくる側面もあるので始めから同じ音がするかは微妙ですが、とりあえず余計なことはせずに忠実に再現して修理します。
<追記>
カマカの表板交換修理が終わり発送しました。こういった修理の場合はオリジナルを忠実に再現することに心掛けます。板の厚みやブレーシングの配置等は全く一緒、ブリッジはそのまま生かしました。塗装は表板のみ、木の導管をあえて見せるカマカ風の塗装に仕上げました。