ウクレレ製作で使用される木材について2015.12.01

ハワイアンコア

 

ウクレレで使われる木材について

 

ウクレレだけに限りませんが楽器製作で使用される木材は家屋や家具等で使用される木材よりもより厳密に選別されます。伐採されたばかりの木材には多くの水分が含まれているので、そのまま使用すれば後々必ず割れや捻じれが生じ壊れてしまいます。それを防ぐために木材は一定期間、自然乾燥や人工乾燥等で乾燥させる必要があります。

 

 

充分に乾燥させた木材は後々の狂いが少なく安心できますが、だからと言ってこれで大丈夫とは言い切れません。木というものは何十年たっても呼吸をしているので、環境の湿度変化に応じて湿気を吸ったり吐いたりしているのです。特に日本という国は季節によって湿度変化の激しい国ですので、楽器の保管に関しても注意が必要になります。

 

ウクレレで使われる木材の種類

 

ウクレレで使用される代表的な木材を集めてみました。ウクレレ工房 F’s uke で使用する木材も大体この4種類になります。

 

ハワイアンコア

 ウクレレ製作には欠かせない代表的な木材です。ハワイでは「神の宿る木」と呼ばれて昔から大変重宝されてきました。比較的に狂いが少ない木なのでウクレレ製作には向いていますが、近年では入手困難になりつつあり価格が高騰してきています。

 

マホガニー

コアの次にウクレレでは代表的な木材。コアほど硬くなく木目も素直なので加工性に優れています。またコアほど高価ではないので、より価格帯の低いウクレレでよく見かける材料です。ホンジュラス原産のマホガニーが特に貴重とされますが、ワシントン条約で輸出入が制限されているので少し高価です。アフリカ産のマホガニーが代替として使われています。

 

スプルース(or 杉)&ローズウッド(or ハカランダ)

この組み合わせはギターでは最もオーソドックスなものです。杉やスプルース等の軟らかい木が作り出す振動がロースウッドの堅く粘りがある木にはね返って豊かな音を作り出します。ブラジリアン・ローズウッド(ハカランダ)はそれ以上にいい音がしますが、ワシントン条約で取引が禁止されているために今ではとても高価で手に入りません。

 

スプルース&メイプル

メイプルは白い堅木で派手な虎杢が特徴です。この組み合わせはヴァイオリンで有名ですがギターやウクレレでも使用されることがあります。キルト杢はカーリー杢よりも見た目が派手でその分少し高価です。

 

 


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