オールハカランダのウクレレ2016.02.09

ハカランダ材

 

何とも贅沢な楽器があるものだと思いつつもご注文をいただきましたので次回オールハカランダのコンサートウクレレを製作します。ハカランダは硬く粘りのない木材ですが音のはね返りが素晴らしく、スプルースとの組み合わせでとてつもなく鳴ってくれる材です。ですが今回はトップ材もハカランダ。オールハカランダのウクレレはいくつか世の中にあるようですが、ウクレレ工房 F’s uke では通常スプルース・ハカランダの組み合わせでしか製作していません。

 

ハカランダは別名ブラジリアン・ローズウッド。ブラジル原産でローズウッドの中の王様みたいな存在です。見た目・手触り・硬さ等等、他のローズウッドとは明らかに違います。とても硬く音のはね返りがいいので素晴らしい音が出ますが、粘りがないので乾燥等で割れやすいのが欠点。

 

その昔はギター1台分が何千円で購入できていたそうです。私が修行した茶位ギターの倉庫にも無造作に大量に積まれていました。ブラジル政府が輸出禁止にし、ワシントン条約で取引規制が行われてから価格が跳ね上がり、現在ではウン十万円という、簡単には手が出ない高級材となっています。

 

ハワイアンコアもそうですが、植林をせずに取るだけ取って枯渇させてしまう人間の愚かさのせいで現在があるわけですが、今ではブラジルには普通にハカランダの木が生えていてブラジル政府も輸出禁止をやめたという噂もありますが、実情は良く知りません。ワシントン条約では相変わらず規制されているようで、どちらにせよ入手困難であることには変わりはないみたいです。


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