ハカランダウクレレの横板の割れ止め2016.03.22

ハカランダウクレレの横板

 

ハカランダはローズウッドの一種ではありますが、他のローズウッドと違い硬く粘りのない木材です。この硬さは音が良くはね返り素晴らしいのですが、硬さゆえに割れやすいのが欠点。ハカランダでウクレレを作るときにはいつも裏板のバスバーを1本増やし、横板にも割れ止めを接着しています。

 

とはいえ、それでも乾燥等で割れてしまう時もあるのですが、少しでも割れるのを防止するために割れ止めを接着してボディ内部にも塗装を施します。そのため塗装することで傷が目立たないよう、通常より綺麗に細かい番手まで磨いて傷を消しておきます。

 

ハカランダは独特な匂いのする木材。ペーパーで磨いた時はもちろん、鉋でひと削りしただけでも分かります。これは実際に扱った人にしか分かりませんがハカランダ特有の匂いがします。

 

またハカランダは指紋が浮き出てくるという特徴も。ハカランダを手で触ったまま塗装をしてしまうと経年変化で指紋が浮き出て汚くなってしまいます。古いハカランダのギター等で白っぽい指紋が裏板前面に出てしまったのをたまに見かけたりしますが、それを防ぐために塗装直前に全面をシンナーで拭き取ります。

 

このようにハカランダは結構扱いが難しいというか、面倒な木材ですが素晴らしい音を出すので昔から重宝されている木材です。今では手に入りませんが。


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