ハカランダのウクレレ2015.12.23
ハカランダとかジャカランダとか呼ばれるブラジル原産のローズウッドがかの有名なブラジリアン・ローズウッドです。その昔は気軽に入手できる木材だったようですが、1960年代にブラジル政府に輸出が規制され、1990年代にはワシントン条約にも登録されたので今ではほとんど入手困難な材料です。価格高騰もすさまじくギター1台分でウン十万円という、なかなか手が届かない木材になってしまいました。
私の場合、何年か前に引退されたご高齢のクラシックギター製作家より譲っていただいたので多少ストックがありますが、ふんだんにあるわけではありません。今ではウン十万円の木材をこの方が購入された時代には何千円だったようです。ここ50年くらいで何十倍かにはなったことになりますね。
ハカランダはインディアンローズウッドに比べ粘りがなく堅い木材です。そのため乾燥で割れやすく製作家泣かせの木材ですが、音のはね返りが非常に素晴らしく、昔から高級クラシックギターの世界では喜ばれてきました。ウクレレでも例外ではなくハカランダ製のウクレレはとてもよく鳴ってくれます。
画像はハカランダウクレレの内側を塗装しているところ。ハカランダは乾燥で割れやすいので、それを少しでも防止するために内側を塗装します。それでも割れてしまう時は割れてしまうのですが。
ハカランダは現在ではブラジル政府による輸出規制は行われていないそうです。それでもワシントン条約には未だ登録されているので、いずれにしろ入手困難には変わりません。そのうちもう少し価格が下がり手に入るようになればいいのですが。
日本で購入したハカランダ製のウクレレを外国へ持ち出すことはできません。以前私のハカランダを購入された方がハワイへ持っていきたいとお問い合わせをいただきましたが、残念ながらそれはできないみたいです。