接ぎ割れの埋木修理です。乾燥で隙間が出来てしまっているので埋木をする必要があります。かなり濃い色のハワイアンコアなので埋木も濃い色のものを探しますが、完全には分からなくはなりません。ハワイアンコアは様々な色味のものがあるので色合わせと言っても限界があり、目立たなくなる程度になれば御の字で大抵はわかってしまいます。スプルース等白い木だと結構分からなくなるのですが、ハワイアンコアだとやっぱり難しいです。

このウクレレは表横はかなり濃い色味の素杢材で、裏板は何故か綺麗なカーリー材。この綺麗な裏板を表板にすれば良かったのにと思わなくもないですが、他メーカーの考えがあるのでしょう。接ぎ割れなので真っ直ぐで埋木はしやすいですが、一応裏から補強パッチを貼り付けます。艶消し塗装なので部分的に仕上げることが難しく、表板全面に艶消しを吹き付ける必要があります。今回ラインがもうすぐ塗装に入るので一緒に仕上がる予定です。

＜追記＞

それなりに濃い色のコア材を埋め込みましたが、それでもまだ色が薄かったので、少し着色して仕上げました。よく見れば分かりますがでもかなり目立たなくはなりました。