ウクレレのスロテッドヘッド2016.01.12
最近ご注文の多いスロテッドヘッドのウクレレ。今回製作するウクレレも気が付けばほとんどがスロテッドヘッドになってしまいました。フラットなヘッドは形に抜いてペグの穴を開ければそれでできてしまいますが、スロテッドヘッドはもう少し色々工程があり手間がかかります。
スロテッドヘッドは横向きにペグを取り付けるので、最低限ペグの幅分の厚みが必要になります。フラットなヘッドは裏からペグを取り付けるので薄いヘッドで約10㎜程度、スロテッドは最低でも15㎜程度は必要になってきます。
またスロテッドヘッドの場合、ヘッド自体にテーパーが付いているのでペグの穴あけも専用の治具を使わないと垂直に開けることができません。垂直に開いていない穴に無理やりペグを取り付けると動きに軋みが出て、うまくありませんので注意が必要。
縦に並んだ二つの糸倉は機械で開けますが下側を丸く削るのは自作のナイフで。ここで出来るだけ滑らかに削れば後々の磨きが楽になります。この作業は修行時代、嫌というほど行ったのでお手のもの。
スロテッドヘッドは厚みがある分、ある程度は重くなってしまいますが、後藤ガットの超軽量ペグを付けるのでそれほど気にはならないと思います。それに最近はストラップピンを付ける方も多いですし。