ウォルナットコンサートウクレレ2016.08.23
ウォルナットという木材はウクレレの世界ではハワイアンコアほどメジャーではありませんが、木の性質もよく似ていてコアの代替材になり得るとは言われていますがどうでしょうか?木目の感じは似ていますが色は少し暗い感じ。均一な綺麗な虎杢はマスターグレード故ですが、今回のウクレレは表板以外すべてウォルナットを使った特注です。横裏のみならずネックや指板、天神まですべてウォルナット材。ようやく仕上がりました。
今回は表板がセラック塗装仕上げだった為、完成までに時間がかかってしまいました。セラック塗装は何十回と塗り重ねる必要があり乾燥時間もそれなりに必要です。ヴァイオリンやギターの世界で昔から行われてきた古い塗装方法で、他の塗装と比べて耐久性や耐摩耗性があまりありません。その代わりに音響性には優れていて塗料が木に浸み込み時間が経つほど鳴ってくるといわれます。
ネック材や指板材までウォルナット材指定だったので楽器専門の業者からか乾燥した材を取り寄せました。ネック材なのでそれなりに厚い材が必要で、普段は取り扱っていないようでしたが無理言って探してもらいました。
セラック塗装は時間がかかるので後回しにして、それ以外の工程を先に仕上げました。弦を張り音が出る状態まで仕上げてから改めて表板の塗装に取り掛かりました。そこから色々手間暇をかけ時間はかかりましたが何とか仕上がり、すでに納品済みです。