ウクレレの胴組み2016.01.19

ウクレレの胴組み

 

胴組みとは横板を曲げて上下ブロックとライニング(糊代)を接着する作業を言います。このやり方は修行時代から全く変わらず、とはいえ世間一般のやり方とはちょっと違います。

 

クリップで挟んでライニングを接着するやり方が一般的ですが、私のやり方は修行時代から一貫してクビレで突っ張る方法。どちらがいいというわけではなく、ただこのやり方に慣れているからですが、型にぴったりと添わせることができ、ライニングの接着もしっかり出来るのでいい方法だと思います。

 

木は薄くすると曲げることができます。木の種類によって曲がりやすさや折れやすさは変わってきますが、水やお湯にしばらく漬けてから熱を加えると曲がります。ローズウッド等の粘りのある木は水につけなくても曲げることができます。また通常板目材より柾目材の方が綺麗に曲がる傾向があります。板目材は歪んでしまったり折れやすかったりと少し注意が必要です。

 

クビレで突っ張る胴組みのやり方で一番大切なのはいかに型と同じカーブに曲げるかです。横板のカーブと型のカーブが合わずすき間ができている状態で無理に胴組みをすると最悪割れてしまうことも。なので胴曲げ機を使用してなるべく均一なカーブに曲がるようにしています。

 

パイナップルの胴組み

 

で昨日、ご注文いただいたパイナップルウクレレの胴組みをしましたが、パイナップルにはクビレがないので胴組みも大がかりになってしまいました。通常はくびれで押さえることでライニングを接着できますが、パイナップルにはクビレがないのでクランプをいくつも使って接着するしかありません。


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