木はどんなに乾燥していてもいくらかは内部に水分が残っているので、ホットプレスで強制的に熱を加えると中の水分がにじみ出てきます。今回黒檀の指板材を製材して何枚か焼いてみましたがちょっと水分が思った以上に多い。まだしばらく乾燥室で桟積みにして乾燥させる必要がありそうです。

充分には乾燥していない黒檀ブロック材と分かって購入しましたが、まだ使える状態ではありませんでした。このまましばらく乾燥させてその過程で割れや反りが出てくる材もあると思いますが、大体が柾目材で真っ直ぐな木目なので大丈夫でしょう。ストックは十分にあるのでこの材は何年か後に使えればいいです。

その昔、修行時代ですがメイプルのブロックを持ち込んで来て製材して欲しいというお客さんがいました。私が担当しましたがそのブロックはどう見ても生木。切っているそばから水が滲み出てくるような材でした。その後そのお客さんはそれでギターを作ったのだろうか？作ったとしたら今頃壊れてしまったかもしれません。