ウクレレ指板について2015.12.07
画像の黒檀指板は先日ご注文いただいたコンサートとテナーウクレレの中間スケールで408㎜の指板です。コンサートよりも長くテナーウクレレよりも短い。ウクレレではよく同じボディにスケール違いの指板を使うことが良くあります。
次回の製作予定にもソプラノ・コンサート中間スケールというのもあり、製作家によって微妙に違うのかもしれませんがウクレレ工房 F’s uke では一応下記のように決めています。
ソプラノ(344㎜)
ソプラノ・コンサート(362㎜)
コンサート(380㎜)
コンサート・テナー(408㎜)
テナー(436㎜)
スケール(弦長)は弾く人それぞれの演奏性にとても影響しますが、フレット間隔はどのように決まるのか?どのスケールでも0~1フレットの間隔が一番広く最終フレットが一番狭い。この法則は0フレットのナットからブリッジのサドルまでの距離(弦長)が決まるとおのずと決まってきます。この法則を変えることは出来ず、きちんと計算式で決まっています。
以前ハワイのウクレレ修理でフレット間隔がとても適当で平気で1㎜程度ずれていたりしてとても驚いたことがありますが、もちろんそういう楽器だと正確な音は出ません。いわゆるフレット音痴です。
その昔、戦前のギターメーカーでまだ一般にギターが出回っていなかった頃、見よう見まねでギターを作った際にフレット間隔を全て全く同じ間隔で作ってしまい、全く楽器にならなかったエピソードは聞いてことがありますが、日本の楽器製作の草創期はそんな感じだったようです。