ウクレレ指板の膠接着2016.04.05
ウクレレの指板は溶かした膠で接着しています。膠専用の湯煎器で粒膠を溶かします。前日から水に漬けておくと膠は簡単に溶けてくれますが時間をかければそのままでも可。またカビの生えた膠は接着力が弱くなり使えないので、残った膠は冷蔵庫で保管等が必要です。指板のように接着面が広い場合は薄めの膠で、ブレーシング接着や接ぎ等の場合には濃い目の膠で。また杉材の接ぎは膠を吸い込んでしまうのでさらに濃い目の膠で・・・と膠は取り扱いが色々面倒ではあります。
膠で接着する場合は接着面をストーブ等で炙ります。膠は冷やすと簡単に固まってきてしまうので熱い状態で素早く作業しなくてはいけません。膠がゲル化してしまうとツルツル滑ってしまい、その状態で接着してしまうと強度が弱くなります。
膠は完全硬化した状態でも熱すると緩くなってくれるので、後々指板を剥がす場合に他のボンドよりも剥がしやすいです。指板を剥がす修理というのは結構あり得るので、そんな場合に膠で接着されていると助かります。
ネックの反り修整でも膠だと温めることで一旦緩くなり冷やすと再度固まってくれるので、きちんと反りが直ってくれます。他の化学系ボンドで接着されていると後々再度反ってくる場合もあり得ます。