ウクレレのフレットは先に打つべき?後に打つべき?2016.01.29

ウクレレのフレット打ち

 

ウクレレ工房 F’s uke のフレット打ちのやり方は茶位工房時代から一貫して変わらず、ネックに接着し、棹削りが終わった後に行います。よく接着前の指板に先にフレットを打つ製作家がいますが、よくそんなことができるなぁと感心してしまいます。先に打つ場合にはネックの接着面を完全な平面にする必要がありますし、棹を削って微妙に逆反ったりしたら対処のしようが無いと思うのですが。

 

確かに指板接着前にフレットを打ってしまえば、フレット打ちは簡単になります。しかしその後の接着面を平らにするのが至難の業。またボディの表面とネックは一直線に水平ではなく、クラシックギターと同様、少し起きています。さらに F’s ウクレレのネックは薄めなのでネックを削った後に反ってしまうリスクもあります。

 

そのような理由からフレット打ちのやり方は昔から変わりません。指板を接着して棹削りを終えてから、はじめて指板面を平らにしてフレットを打ちます。確かに後打ちの場合、ハイフレットが溝になかなか入りにくかったりと手間はかかるのですが、先にフレットを打った後の接着の手間やリスク等々を考えると、先に打つ気には私はならないのです。もちろん出来上がりが同じであれば先に打とうが後に打とうが、どちらでも構わないのですが。


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