ウクレレネック加工2016.01.23

ウクレレネック加工

 

マホガニーのネック材は乾燥期間の短縮のために、すでに人工乾燥させた状態で取寄せます。人工乾燥とは窯の中で温度湿度を調整して強制的に木材を乾燥させる工程です。人工乾燥を嫌い自然乾燥にこだわる製作家もいますが、その場合は乾燥するのにより時間がかかります。人工乾燥にせよ自然乾燥にせよ加工できる状態になるまでには一定の時間がかかります。

 

取寄せたマホガニー材は一定期間シーズニングさせてからネックに加工します。自動鉋等で平面を出しヘッドを接着してへの字の状態に加工してからさらに乾燥させます。ネック材はまとめて50本程度加工するので実際にウクレレになるまでの間はシーズニング期間になります。

 

シーズニングの間でもネック材は微妙に動きます。順反り気味に動いたり逆反りだったり、捻じれ気味だったりと動き方はそれぞれですが、全く動かない材料というのはほとんどありません。

 

実際にウクレレネックに加工する段階でネックの反り具合を見ます。大抵はどちらかに反っているので、その場合は手鉋で平面にならします。ネックの反りは逆反りの方が厄介なので、完全な平面というより若干順反り気味に削ります。

 

ウクレレになってからネックが反らない為にも、シーズニング期間の間にネックの狂いを出させます。ある程度狂いを出してからウクレレに加工することで、後々のネック反りを防止するわけですが、これで完璧というわけにはいきません。ネックは弦で始終テンションがかかりますし、どうしても順反り気味にはなってきます。多少反ってきても弦高調整等で対処出来る程度に収まってくれるのが理想です。


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