ウクレレのパフリングについて2016.01.31

ウクレレのパフリング

 

ウクレレのパフリングです。パフリングとはバインディングの内側に巻く装飾のこと。修行時代は突板を染めるところから全て自分たちで作っていましたが、現在では業者からの取り寄せ。一時期パフリング作りもしてみましたが、狭い工房ではあまりにも煩雑で手間がかかってしまうので現在では作りません。基本的に木製のパフリングが主ですが一部セルロイド系のパフリングやバインディングも揃えています。

 

使っているパフリングは世間一般に良く見かける極々普通のモノ。あまり変わったデザインのものはありません。赤・黒・白の0.5mmや0.7mmの線やヘリンボーン・ロープ柄のパフリング等等。これらを組み合わせて使います。通常ロゼッタで使ったパフリングと同じ柄のパフリングで合わせますが、必ずではありません。

 

赤・黒・白の線は何枚重ねて巻いてもそのまま巻けますが、ヘリンボーン等の最初から重ねて貼られているものはそのままでは巻けません。きついカーブだと簡単に折れてしまうので、水やお湯につけて柔らかくしてから巻いていきます。逆にあまりお湯につけすぎると接着が剥がれてきてばらけてしまうので注意が必要です。

 

ロープバインディング等はさらに曲がりにくくお湯につけても柔かくならないので、指で少しづつまげて癖を付けながらなんとか巻き付けます。セルロイド系のパフリングの場合は木製パフリングと同じ接着剤は使えないので、専用の特殊な接着剤を使うか、セルロイドを細かく削って溶剤で溶かして接着剤を作ります。

 

楽器の装飾に欠かせないパフリングやバインディングですが、ハワイのウクレレのようにそもそも巻かないという手も。それはそれで潔いというか、シンプルでいいのかもしれません。


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