ウクレレ弦長補正とピッチ調整について2016.04.09

ウクレレ弦長補正とピッチ調整

 

以前製作したメイプル・スプルースのパイナップルウクレレ。ストラップピン・ピックアップ取り付け修理と一緒にピッチ調整もということで届きました。まだ作ってから日が浅いのでとても綺麗な状態のウクレレです。今の仕事が一段落してから近日中に修理します。

 

 

弦楽器の宿命として各弦のピッチはどうしても正確には合いません。とはいえ確かに2弦が多少シャープしていますので、後はブリッジサドルの接点を後ろにずらすことで、どこまでなおるかですがブリッジの接着位置がほんのもう少し後ろに下がっていた方が良かったのかもしれません。

 

ブリッジの接着位置を少し後ろにずらすことを弦長補正と言います。これを全く行っていないウクレレ、ひどいとマイナス補正になっているウクレレをたまに見かけますが、これだと耳で聞いて違和感を感じるレベルです。

 

弦長補正を行った上で、それでも正確には合わず、特に3弦は顕著にシャープしますのでサドルのピッチ調整で接点を後ろにずらします。これで違和感は大体解消されますが、中には音感の鋭い人にはそれでも違和感を覚える方もいるかもしれません。

 

昔からいろんな製作家がいろんな試みを行っていますが、ピアノと違い1音1音調整できない以上、どこの地点で妥協するかということになってしまいます。まずは大抵の人間の耳に違和感を覚えないレベルを、それ以上はピッチ調整をどこまでシビアにできるかです。

 

<追記>

 

K&K Aloha Twin

 

貼り付けタイプのウクレレ用ピックアップ K & K Aloha Twin を取り付けました。ピエゾタイプだとブリッジサドル下へ埋め込み用の溝を掘る必要がありますが、こちらは貼り付けるだけなので簡単です。とはいえウクレレのサウンドホールからもちろん手は入らないので指サックは使えませんでした。

 

12mmの穴を開けてからブリッジ下にマイクを貼り付けます。このピックアップは線が他製品より短いので横板や裏板等に固定する必要がありません。ノイズ対策でそうしているのか、結構いい音がしますね。

 

 

ウクレレヒールストラップピン

 

ご指定の場所へストラップピンを取り付けました。私のウクレレヒールの削りはカーブしているので、そのまま取り付けるとすき間ができてみっともないので緩衝剤を間に挟んでいい感じになりました。


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