ウクレレバリ取り・UPT交換修理2024.04.26
たまに見かけるフレットバリの逆バージョン。指板が膨張してフレットが引っ込んでしまう症状です。こんなにも膨張するものかと驚いてしまいますが、引っ掛かりは普通のフレットバリのように感じます。飛び出したフレットバリは削り取れば解消しますが、引っ込んでしまったフレットは隙間にパテを埋めて塗装をしたりと、ちょっと手間。斜めの指板面取りでも取りきれない隙間なので、パテを埋めてから指板横だけ再塗装しました。
たまに見かけるフレットバリの逆バージョン。指板が膨張してフレットが引っ込んでしまう症状です。こんなにも膨張するものかと驚いてしまいますが、引っ掛かりは普通のフレットバリのように感じます。飛び出したフレットバリは削り取れば解消しますが、引っ込んでしまったフレットは隙間にパテを埋めて塗装をしたりと、ちょっと手間。斜めの指板面取りでも取りきれない隙間なので、パテを埋めてから指板横だけ再塗装しました。
少し前にもありましたが今回も複弦ウクレレのブリッジ剥がれ修理。流石にこのまま貼り直すことはできないので、ブリッジ自体作り直します。複弦ウクレレは単純に倍の力でテンションがかかるので、このクラシックタイプの形状ではおそらく持たない、これが剥がれてきた主因の一つだと思います。なのでもう少し強度が出る形状のブリッジに作り替えます。ブリッジの大きさ自体も一回り大きく作って接着面を広げることで、より剥がれにくくしたいところではあるのですが。
落下による衝撃なのか、裏板割れはそこまでではありませんが横板の亀裂は裂けた感じに割れているので、それなりに重症の部類。エンドピンジャックに強い力が加わった感じで断裂気味に割れています。木目を跨いだ割れはどうやっても判らなくは治りませんが、接着すれば一応平らにはなります。また横板のカーブした部分での割れということで接着もしづらい箇所ですが、カーブした当て木を作って何とかくっ付けました。
コアロハの表割れ修理。実際には表板の端が剥がれた感じに割れています。コアロハはライニングが貼られていないので、落下事故の場合は結構凄い割れ方をすることが多いですが、今回は軽症。割れたところを圧着するだけで簡単に貼れました。折角だから新品同様に綺麗にしたいということでしたので、割れ補修の後、塗装を剥がしてからの再塗装です。下地塗装からやり直して最後にラッカーを吹き付けました。磨き上げるとラッカーはとてもピカピカに仕上がります。
去年製作した12フレットジョイントのドイツ松・ハカランダのテナーウクレレ。そこの生徒さん用にともう一台同じ12ジョイントテナーウクレレを作り無事に納品できました。前回も少し思いましたが12フレットジョイントだとより一段音が良くなる感じ。ハカランダは元々音が素晴らしいですが、それと相まって良い音です。スプルースハカランダは弾けば弾くほど鳴ってくるので、さらにこれ以上鳴ってくるかも、楽しみですね。