スプルース・ローズウッド・コンサートウクレレ2018.05.14
2台共に同じスプルーストップ、ローズウッドのサイドバックでコンサートウクレレが仕上がりました。デザインはそれぞれご希望通りで随分イメージが違いますが弦長や構造的にはほとんど同じです。一方はクラシックギター風のロゼッタにアバロン貝パフリングを追加した豪華仕様、他方は赤白赤の細いラインのみというシンプル仕様です。またブリッジは共にエボニーの後付けでローG仕様というところも一緒になりました。
2台共に同じスプルーストップ、ローズウッドのサイドバックでコンサートウクレレが仕上がりました。デザインはそれぞれご希望通りで随分イメージが違いますが弦長や構造的にはほとんど同じです。一方はクラシックギター風のロゼッタにアバロン貝パフリングを追加した豪華仕様、他方は赤白赤の細いラインのみというシンプル仕様です。またブリッジは共にエボニーの後付けでローG仕様というところも一緒になりました。
ドイツ松トップに横裏ハカランダという、ギターでは昔から王道の組み合わせのバリトンウクレレです。ご依頼主には実際にこちらへ来て頂き、使用材を選んでもらいました。バリトンウクレレは過去何台か製作したものの、日本ではまだあまり弾かれる方も少なく、中々出て行かない楽器ですがウクレレの世界も昔より随分多様化しているので、これから作る機会も増えてくるかもしれません。
マスターグレードのカーリーウォルナット材で今回初めてノン・カッタウェイのテナーウクレレを製作しました。ハワイアンコア材ほどではないにせよ、ここまで全面にカーリー杢が出たウォルナット材は希少でお値段もそれなり。今回は装飾類お任せということでしたが、奇抜なデザインは好まないので極ノーマルな感じの仕様になりました。ロゼッタと外周パフリングはアバロン貝装飾で、バインディングは綺麗なカーリーハワイアコア・バインディングです。まあ音で勝負です。
フレットバリとは指板の端からフレットが飛び出てしまう症状。指板が乾燥で縮む反面、フレットは金属で縮まないために起こる訳ですが、これは主に指板の乾燥具合によります。特にエボニー材は乾燥がとても遅いので長期間乾燥させホットプレスで焼いたりストーブで焙ったりとそれなりに気を使います。今回のリペアはご自分で削ったようでフレットバリは出ていませんでしたが、その後のフレット処理が出来ないという事でやってきました。
後付けでも先付けでもブリッジの接着方法に違いはありませんが、後付けはバフで磨きあがっているので塗装に傷を入れないように注意が必要。とはいえ多少の擦り傷は入ってしまうこともよくあるので、接着後に再度バフを掛けて仕上りです。はみ出した接着剤も綺麗に拭き取りますが、多少残ってしまっても最終的にバフを掛ければ綺麗に取れてくれます。本当は膠でブリッジを接着したいところですが、クランプ付けではちょっと無理っぽいです。