ウクレレ・オーバーホール修理2018.04.03
ラッカー塗装特有の塗膜のひび割れが全面に入った Hana ukulele のオーバーホール修理になります。今回は完全に一旦塗膜を剥離剤で剥がしてから再塗装です。違う方の修理で同ブランドのテナーが来たことありますが、その個体も全面に塗膜のクラックが入っていました。ラッカー塗装は塗膜が薄く、木部の収縮に耐えられずクラックが入ることが良くありますが、木部そのものが割れているわけではありません。
ラッカー塗装特有の塗膜のひび割れが全面に入った Hana ukulele のオーバーホール修理になります。今回は完全に一旦塗膜を剥離剤で剥がしてから再塗装です。違う方の修理で同ブランドのテナーが来たことありますが、その個体も全面に塗膜のクラックが入っていました。ラッカー塗装は塗膜が薄く、木部の収縮に耐えられずクラックが入ることが良くありますが、木部そのものが割れているわけではありません。
再塗装修理です。とても状態のいい個体でしたがネック全面とボディの指が当たる部分の塗装が所々剥がれかかっています。ネックは塗装を一旦剥離して下地から、ボディは全体的にとても綺麗だったので剥離はせずにトップクリアのみで仕上げました。剥離すれば確かに綺麗に仕上がりますが、楽器へのダメージもありますので、する必要がなければしないほうが。強いカーリー杢の歪みは全面に出ていますが、これは再塗装で綺麗になります。
ウォルナットはクルミ材。楽器用材としてはあまりメジャーな存在ではありませんがアメリカの業者からいいのがあると勧められたのがそもそもの始まり。試しに数台分購入して今までにウクレレ何台か作りましたが最近はちょっとご無沙汰でした。久し振りにウォルナット材を使います。テナーウクレレサイズでマスターグレードのカーリーウォルナット、全面に均一なカーリー杢が出たフィドルバックというのか、まあ呼び方はともかくとても綺麗です。
海外ではウクレレと言えばテナーウクレレが標準ですが、日本ではまだまだコンサートウクレレが定番なところ、バリトンウクレレはほとんど見向きもされない存在。作ってもそう簡単には出ていかないよと言われたものの、今まで何だかんだで10台は作ったか、長らく楽器店で日陰の存在だったバリトンウクレレが最近立て続けに出て行ったらしく、また現在も1台ハカランダでバリトンを作ることに。バリトンウクレレ・ブームの到来・・・かな?