コアロハ・裏板クラック修理2017.12.29
コアロハはいい音がする人気のウクレレですが衝撃に弱いところが玉に瑕、ライニングを貼らずに裏板と横板を直に接着してあるので角をぶつけると割と簡単に割れてしまいます。今回の割れ修理も落下による衝撃のようで裏板横板共にクラックが。乾燥で開いてきたわけではないので埋木も必要なく、割れ接着自体は特別難しくありませんがこの個体は艶消し塗装なので部分塗装で誤魔化すことが出来ず裏面全面の塗装になりました。
コアロハはいい音がする人気のウクレレですが衝撃に弱いところが玉に瑕、ライニングを貼らずに裏板と横板を直に接着してあるので角をぶつけると割と簡単に割れてしまいます。今回の割れ修理も落下による衝撃のようで裏板横板共にクラックが。乾燥で開いてきたわけではないので埋木も必要なく、割れ接着自体は特別難しくありませんがこの個体は艶消し塗装なので部分塗装で誤魔化すことが出来ず裏面全面の塗装になりました。
1920年代頃に作られたそうですが戦前の古いウクレレ・クマラエウクレレの修理です。100年近く経っているのでかなりガタが来ていて治しどころ満載ですが、今回はブリッジ交換とUPTペグ交換修理が主な内容。このウクレレは指板が貼ってありません。そのせいなのか弦高がかなり高め、ブリッジを削る余裕もあまりなかったので思い切ってブリッジ交換になりました。UPTもヘッド厚が最低10㎜必要なところ、8㎜しかない。のでヘッド裏に2㎜のコア板を貼り付け厚みを稼ぎました。
昨日はコアとマンゴーを中心に2インチ厚の板材を製材しました。何分貧弱な機械環境ですがそれでも調子が良ければ結構ギリギリの厚さで均一に製材できます。1インチ板で6枚、2インチ板で12枚取れれば合格。出だしは少し調子が悪く不合格になってしまうこともありましたが、少し機械の調整をして中盤からは調子良くスライスできました。奇数枚だと接ぎをするのに1枚余ってしまいますが、それは天神材等に有効活用されています。
ウクレレ指板に「ツリーオブライフ」インレイを入れることは滅多にというか、修業時代に1度あったような記憶もありますがご依頼がない限り、基本的には入れることがありません。で今回はご依頼があったので業者にギター用「ツリーオブライフ」をウクレレ用に縮小してもらいました。今回はコンサート用、テナー用も一緒に頼まれているのでそれは後便で届くことになっています。
牛骨ナットやサドルの作り替え修理は割と良く依頼される仕事、今回もコアロハとカワカミウクレレのサドル製作修理です。どちらも弦高が低すぎるので作り替える必要があります。コアロハは同時にナット溝も低すぎるのでナット・サドル共に作り替えました。カワカミウクレレはご依頼主がご自分でPUを交換されたようで、それに合わせてサドル交換とPU調整です。